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ソロモンアッシュの同調実験~人に流される心理~

 

こんにちは!心理カウンセラーの松田ちかこです。

 

学校や会社、その他のコミュニティで、他人の意見に影響されて自分の意見を変えてしまうことってありますよね。

会議の場面で本当は別の意見を持っているのに、多数派の人や発言権の強い人に押されて同調してしまう・・・。

こうした心理を「同調」といいます。

そして、「同調」させるように働く力を「同調圧力」といいます。

 

この「同調圧力」に関する有名な実験として、心理学者ソロモン=アッシュが行った「アッシュの同調実験」というものがあります。

今回はこの「アッシュの同調実験」についてのお話です。

 

 

ソロモン=アッシュ

ソロモン=アッシュ(Solomon Eliot Asch)はポーランド出身のアメリカで活動したゲシュタルト心理学者です。

実験社会心理学の開拓者の一人で、人間の社会的行動を研究しました。

ソロモン=アッシュの同調実験

1955年にソロモン=アッシュが同調に関する研究を発表しました。

この実験は、被験者に次の図に見るような三つの線分のどれが左側の基準線と等しいかを判断させるものです。

ソロモンアッシュの実験に使用された基準線と三本の線の図

アッシュの実験で使用された2枚のカード

3本のうち1本は必ず基準線と同じ長さで実験は行われるため、 正しい答えは明らか。実際すべての被験者が簡単に正答できる課題でした。

1回の実験には8人から10人が参加。基準線および比較すべき3本の線は被験者全員が見えるところに掲げられ、左側の被験者から順に基準線と等しい組み合わせはどの線分か、自分の判断を声に出して言うように指示されます。この手続きは、1回の実験あたり12回繰り返されました。

 

12回のうちの最初の2回は、全被験者が同じ線分を正しく答えます。しかしその後、突然状況は変化。実は真の被験者である一人を除けば他の「被験者」たちは実験のアシスタント(サクラ)でした。

そして3回目の回答時からサクラたちは正しい線分が短過ぎると、揃って回答します。しかし、その答えは明らかに間違っています。

真の被験者は最後に回答するように座らされていたため、彼は自分の感覚と矛盾する全員一致の判断の圧力のもとで回答を迫られ、そこでどう回答するかが調べられました。

結果

被験者の25%は自分の感覚を信じて正解を答え続け、75%は少なくとも一度はサクラの答えに同調しました。

この実験は少数派に対する罰や多数派に対する報酬は特に与えられません。罰や報酬がないにもかかわらずこうした結果が出たことから、利害にかかわらず集団圧力は他人を同調させることにかなり効力があることがわかります。

 

こちらの記事もチェック!同調圧力により意見が多数派に偏る現象を「沈黙の螺旋」といいます。
『沈黙の螺旋』 - ぐろーいんぐあっぷ!

最後に

人は自分一人でなら正確な判断ができても、集団の中では同調圧力には逆らえず、誤った判断をしてしまう傾向があります。それほどまでに、同調圧力は大きな力をもっています。

 

同調圧力に逆らう=社会からの孤立

 

社会からの孤立への恐れは時に大切な判断も惑わします。

社会の中で調和していくためには流されることも必要ですが、大切な判断をするときは、一度一人の時間を作り、冷静に自分がどう考えているのかを見つめなおすことも必要かもしれませんね。

 

 

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<参考>

沈黙の螺旋理論[改訂復刻版]: 世論形成過程の社会心理学