こんにちは!心理カウンセラーの松田ちかこです。
子どもの学習支援をしていると、1問でも間違えると機嫌を悪くしてしまう子が時々います。
初めて挑戦する問題ならいくつか間違うもの。最初から全問正解できるならその勉強は必要ありませんよね。
間違えたところを見直して、もう一度挑戦した時にできる問題が増えれば良いのですが、私が関わってきた子どもたちの多くは最初から全問正解できなきゃダメだと思い込み、やる気を失いがちです。
こうした子どものやる気を持続するためには、どんな関わりが必要になってくるのでしょうか。
本当は学びたい
勉強は嫌がられるものだと思われがちですが、子どもは本来、色々なことを知りたいし、理解したいという欲求があるものです。
学校で教えてもらうことだって、できるようになりたい。
だけど、どこかで躓いてしまうとその先もわからなくなって、周りから遅れちゃう。みんなはできるのに自分はできないという無力感を感じ、やる気を保てなくなってしまいます。
勉強が分からなくなると学校の授業も楽しくなくなり、当てられても答えられないから授業が怖くなる。
こんな状況に陥ってしまえば、学校には行きたくなくなりますよね。
それは不登校や非行の引き金の一つとも言えます。
そうならないために、本来の子どもの学びたい気持ちを尊重し、学ぶ喜びを味わいながら楽しんで学習できるよう大人のサポートが必要なのです。
出来なかったところは咎めない
大人は出来ないところを改善して子どもができることを増やしたいと思うものですよね。
「ここがダメ」
「なんでこんなことも出来ないの?」
この言葉は多くのご家庭で聞かれるものだと思います。
だけど子どもは「そうだね」「わかった」なんて言えませんよね。
大抵は顔を曇らせたり、不機嫌にふるまったりしませんか。
職場の上司や先輩に
「ここがダメ」
「なんでこんなことも出来ないの?」
と言われたらどう感じますか?
イラっとしますよね。
「こんなに頑張ったのにそれは認めてもらえないのか」
「考えがあってこうしたのにそれは気付きもしないのか」
そう思いませんか?
子どもたちも同じなんです。
やってみたこと、自分なりに考えてみたことに気付いてほしい。
そんな気持ちがあるから、不機嫌になってしまうんですよね。
じゃあ、どうすれば機嫌よく勉強を続けられるのでしょうか。
出来ていることをほめる
まずは出来ていることをほめましょう。
- やってみたこと
- 丁寧な文字
- たくさん練習したこと
- 正解したこと
- 考え方
など、ちょっとしたことだと思うかもしれませんが一つひとつ丁寧にほめてみてください。
「小さな事にも気付いてくれる」
子どもはそれがすごく嬉しいのです。
もっとやってみようかな、そんな気持ちが芽生えてきます。
何に躓いたかを紐解いてあげる
「間違えた問題をやり直してごらん」
そう言っても、自分で何が間違っていたのかを理解するのは難しいものです。自分で出来なくて、心折れてしまう子も少なくありません。
計算方法を勘違いしているのか、単純な計算ミスなのか、文章の意味を理解できなかったのか、など間違いの原因はさまざま。
その原因を見つけて、理解できるように解説する。九九や漢字が覚えられていないならその練習に切り替える。そうしたひと手間をかけることで、子どもの理解は進みやすくなります。
「あ!そういうことか!」と
理解できた時、嬉しそうに問題に取り組む姿を見せてくれますよ。
これこそが、学ぶ喜びを感じた瞬間。
「分かって嬉しい」「出来るようになるって楽しい」
この気持ちが芽生えるからこそ、新しいことに挑戦する勇気も持てるのです。
出来るようになったときにしっかりと褒める
最初は出来なかったことでも、理解を深めたり練習を重ねることで出来るようになります。
たとえ時間がかかったとしても、出来るようになったことは嬉しいもの。
子どもと一緒に喜び、しっかりとほめてあげてください。
出来るようになるまでの苦しい過程も、親に喜んでもらいほめてもらえることで、報われたと感じられます。
そして、間違えることが怖くなくなります。
「間違えたって挽回できる」と自信を持てるのです。
子どもは可能性に溢れています。
子どもの可能性を信じ、子どもの力とモチベーションを引き出してあげること。
これが、大人が与えられた役割なのかもしれません。
最後に
モチベーションを引き出すというのは、最初はものすごく根気のいることです。学ぶことの楽しさを感じ、積極的に挑戦できるという経験。そして、何より勉強を通して大人との関わりが持てる喜び。この積み重ねが、子どもの自信を大きく育てます。
自信がつけば、自らどんどん挑戦し、大きく成長していくでしょう。大人が力をかけられるのは、最初の駆け出しの時くらいなのかもしれませんね。だからこそ、丁寧に関わることを大切にしたいものです。
この記事では学習場面について書いていますが、スポーツや芸術、日常のあらゆることの習得でも同じことが言えます。
間違えても修正したり工夫したりすることで出来るようになる。子どもたちがその感覚を身につけて、自信を持って色々なことに挑戦できるようになるといいですね。
最後までお読みいただきありがとうございます
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