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~自分の心・相手の心を理解して笑顔あふれる毎日を~ 心理カウンセラー松田ちかこのofficialブログ

子どもが幸せに生きていくために大人ができること①~子どもをみる目を養おう編~

 

こんにちは!心理カウンセラーの松田ちかこです。

 

近年は社会環境も大きく変わり、大人も子どももみんな心が疲れてしまっていますよね。

情報量の増加、自然環境の変化、人間関係の変化、便利で簡単な食品、生産性の上がらない仕事。

こうしたものが、人々の身体や心に与える影響はあまりにも大きい。人間を生物として弱らせる一因となっていると言っても過言ではありません。

大人が心身ともに弱っていると、子どもにそのしわ寄せが来ます。

私は数々の子どもたちと出会ってきましたが、無力な子どもに対して余裕のない大人(親や保育者)が身勝手に振る舞い、多くの子どもたちが傷ついている姿を目の当たりにしてきました。

こう言うと、“大人が悪い“ように思うかもしれませんが、一概にそうとは言えません。

きっと、もっと余裕をもって優しく関わっていきたいと思いながらも、頭が言うことを聞かず感情に任せて関わってしまうのでしょう。どう子どもに関われば上手くいくのか分からず困り果てているのだと思います。

子ども自身も、発達障がいなどの関わりにくさを抱え、刺激に敏感な子が多い。育てにくさに悩むご家庭も増えています。

 

こうした状況に対して、あなたはどうすればいいと思いますか?

これからを生きる子どもたちが幸せに生きていくために、そして大人たちも幸せに生きていくために、一人ひとりができることは何でしょうか。

今回はそんなお話をしたいと思います。

 

 

 

子どもの力は無限大

私たち大人が子どもにできること。そう考えると多くの場合、何かを“与える”ことに意識が偏ってしまうものです。

子どもに“良い物を与える“ことも、ひとつの方法。しかし“与えるだけ”では解決できないことの方が圧倒的に多い。

 

子どもには自ら学ぶ欲求があります。

身の回りにあるものを見て、聞いて、感じる。そして、考え、行動に移す。

自由な環境、自由な時間によって、子どもたちは学びを深めていくのです。

しかし、そうした探究心が“作られた物“を与えることで奪われてしまっていないでしょうか。

人工的に作られたものは、必要以上に刺激が強く考えや想像を巡らせる余白がありません。

ただ、受け身で刺激だけを受け続けていると、子どもは自分の中にある数々の力を発揮する機会を逃してしまいます。

 

子どもは大人が想像するよりも、大きな力を秘めています。

大人では思いつかないような発想、想像をいとも簡単に表現することができたり、大人なら躊躇してしまうようなことを平気で行動に移せたりすることがありますよね。

それは時に大人をも勇気づける力ともなり得ます。被災地の子どもたちの前向きな姿、大人を元気づけようとする姿が注目されることなどが分かりやすい例ですよね。

 

大人は子どもたちのそうした「未知なる力」を信じ、引き出してあげなければなりません。

よかれと思って与えるものは、本当に子どもの力を引き出しているでしょうか。

口出ししたり、やれるのに手伝ってしまったり・・・挑戦する機会や経験を積み重ねる機会を奪ってしまってはいないでしょうか。

 

まずは、子どもたちの無限の可能性を一度信じてみましょう。

大人は忍耐力と想像力が求められる

子どもの可能性を引き出していくために、大人ができることは何でしょう。

それは、「子どもの力を信じて待つこと」。

 

大人はつい、子どもに「やってあげなければ」と先回りして何でもやってしまいがちです。

「子どもに任せると時間もかかるし、思うようにいかないし・・・」

そう思ってしまうものですよね。

急いでる時にモタモタされると「もうっ!早くして!」と言いたくもなってしまいます。

 

確かにその時その時のスケジュールに間に合わせることも大切です。

しかし、「自分でやってみる」「じっくりとやってみる」という機会もまた、子どもの成長にとって重要なものなのです。

 

人は何かを学び取ったり技術を習得する時には、自分で何度も繰り返し練習しますよね。

大人は当たり前にできることでも、子どもはなかなかうまくできません。それは、やってみたことがなかったり、経験が少なかったりするから。

一人の人として成長していくために、子どもはたくさんの時間をかけて、ひとつずつできることを増やしていきます。

そうした時間は今しかない貴重な時間です。子どものうちは吸収力も高く、今経験することで得られることは計り知れません。

この貴重な機会にできるだけ挑戦する機会を与え、その過程を見守ってあげましょう。

一度でもやってみた経験は、次もまたやろうと思う原動力になります。

最後までやり遂げられたという達成感は、その子の自信を育てます。

できるまで見守ってくれる人には、安心と信頼の気持ちが芽生えます。

こうした心の拠り所があると、子どもはその後もどんどん難しいことに挑戦していけるようになるのです。

 

初めのうちは上手くいかないことも多く、子ども自身も見守る大人もイライラしてしまいますが、それを乗り越えれば子どもは予想を超えるスピードでできることを増やしていけるようになります。

その時までグッと堪えて待ちましょう。

 

そして、もうひとつ大切なのは、「子どもの気持ちを想像すること」。

どんな気持ちで、ものごとと向き合っているのか。何を考えてその行動をしているのか。

どんな時に嬉しくなるのか、大人に何を求めているのか。

そうしたことを大人は想像し、子どもの心を受け止めてあげなければなりません。

 

あなたは子どもの頃、大人に自分の思いを理解してもらえず、悲しい気持ちになったことはありませんか。

やれるのに、やりたいのに信じてもらえず、気力を無くしてしまったことはありませんか。

大人に伝えられなかった本当の気持ち。

それを思い出して、子どもの気持ちを想像してみてください。

あなたが忘れてしまっていた子ども時代の心。それは、いま目の前にいる子どもの心ととても似ているのかもしれません。

 

子どもの心の中を想像し思いやることで、子どもとの心の繋がりはより強くなっていくでしょう。

その上で、子どもの力を信じてその挑戦を見守る。

当たり前のことに思えるけれど、実際に行動に移すのは難しいこの課題。きっと一朝一夕にできることではないけれど、何よりも大切なことだと言えるでしょう。

少しずつでもできる回数が増えるように、同時に大人自身の心も整理していくようにもしましょう。

大丈夫。きっとあなたなら出来るようになりますよ。

こちらの記事もチェック!『待つことで育つ』 - ぐろーいんぐあっぷ!

関わる大人同士の共通認識を持つ

子どもの周りにはさまざまな大人がいます。

そんな中で、関わる人によって言うことが違うというのはよくありますよね。やはり、人間なので考え方が違って当然なのですが、発達途上の子どもにとって大人の意見が違うことというのは大きな問題です。誰の言うことを信じれば良いのわからず、混乱してしまいます。どの意見が自分にとって良いのかを選べるほど、知識や経験がまだ十分蓄積されてはいないのです。

 

子どもを混乱させないために、大人はそれぞれの意見を擦り合わせ、子どもの見方に共通認識を持ち、一貫した対応ができるようになる必要があります。

そのためには、子育てに関わる大人同士(少なくとも家庭内)で、話し合いの場を設けることが大切です。

「誰の意見が正しいのか」という議論ではなく、意見を出し合い「何が子どもにとってより良いのか」を一緒に考えることで、一貫した対応がとれるだけではなく、子育てに対して協働して取り組む意識も高まります。

子育ては協力し合うことが必要不可欠。大人同士が遠慮している場合ではありません。チームで仕事に向き合うように、子育てもチームで行う。その姿勢が、子どもの心を安定させることに繋がるのです。

 

また、大人同士が共通認識を持つことと同時に、自分の対応も安定させなければなりません。

その日の気分で甘やかしたり、厳しく叱ったり、一貫しない対応は子どもを混乱させます。

「今日は機嫌がいいかな…?」と大人の顔色を伺わせたくはないですよね?

一貫した対応で子どもが安心できるよう、怒りの感情が出てきた時には5秒だけ目を瞑り深呼吸をして、自分の感情も整えるようにしましょう。

トラブルをどう見るか

子どもの育ちには失敗やトラブル、矛盾がつきものです。

ハサミや包丁を上手に使いこなせるようになるには、実際にそれを使わなければ、機能を発達させることも危険を避けるために注意することも習得できません。

怪我を恐れて刃物を持たせなければ、いくつになっても使いこなせるようにはならないですよね。

子どもの安全を守ることはもちろん大切。ですが、技術を習得し成長するためには、危険を知ることもまた大切なのです。こうした矛盾を克服することで、子どもは自分の可能性を広げ、自ら積極的に行動することを身につけていくのです。

 

2歳ぐらいになると、何でも「自分でやる」と主張しだすようになります。

大人からすれば、“絶対に上手くできない“のが目に見えていることは、後始末が大変だからやらせたくないですよね。

例えば、「自分でコップにお茶を注ぐ」と言うけれど、こぼしてしまうことは目に見えている、なんていう時。「仕事を増やさないでほしいからやらせたくない」と思うでしょう。けれど、主体性を育てるためにはこうした失敗やトラブルに付き合う忍耐力も大人には求められるのです。

最初は上手くいかなくても、回数を重ねていくうちに上手くできるときが増え、次第に任せられるようになってきます。今だけではなく、長い目で成長を見通す。そうした視点は、大人自身の心を安定させ、忍耐の時期を乗り越えるための一助となるでしょう。

 

人との関わりの中でも、トラブルは起きますよね。

起きてしまったトラブルに対して、子どもとどう向き合うかも大切なことです。

子どもの行動や言葉には、必ず理由があります。トラブルという「結果」ではなく、そこに至った「理由」に目を向けてあげましょう。

どんな背景があり、何がキッカケとなったのか、子どもはどう考え、何を思ったのか。そうしたことを中心に、冷静に話を聞き、どう対処すればいいのかを一緒に考える。そんな大人のサポートがあると、子どもは人間関係を築いていく力を身につけ、仲間を得られるようになっていきます。

 

このように、負の側面であるトラブルも子どもの力を信じ、見守り、支えることで、成長の肥やしにすることができるのです。

「環境を整えよう編」に続きます

長い記事になってしまったので、前編・中編・後編に分けてお送りしたいと思います。

次回は「環境を整えよう編」です。

 

続きはこちら

・『子どもが幸せに生きていくために大人ができること②~環境を整えよう編~』 - ぐろーいんぐあっぷ!

・『子どもが幸せに生きていくために大人ができること③~自分を犠牲にするのはもうやめよう編~』 - ぐろーいんぐあっぷ!

 

 

<参考文献>

「幸せに生きる力」を伸ばす子育て―日本の子ども観・子育て観を見直す

進化思考――生き残るコンセプトをつくる「変異と適応」 (海士の風)

 

 

 

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