ぐろーいんぐあっぷ!

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~自分の心・相手の心を理解して笑顔あふれる毎日を~ 心理カウンセラー松田ちかこのofficialブログ

非難することの恐ろしさ

批判する人と迷惑している人々

 

こんにちは!心理カウンセラーの松田ちかこです。

 

ハラスメントや誹謗中傷などの言葉をよく耳にするようになって久しいですが、やはり人と人との関わりの中で多かれ少なかれ起きるこの問題は、あなたにとっても大きな苦しみを生んでいるものではありませんか。

ハラスメントや誹謗中傷というものは最近になって増えたわけではなく、いつの時代にも他者を非難する人というものは存在しています。さらに真偽を問わず噂を広める人がいて、その噂が尾ひれはひれを付けて広がり、社会に影響を及ぼすこともあったことでしょう。

人間とはそうした部分を持つ生き物なんですよね。

 

しかし、社会が発展し考え方や心のあり方も変わってきた現代で、私たちはいつまでもお互いを非難し合う精神性のままでいいのでしょうか。

 

あなたが求める社会はどんな社会でしょう。

どのように人と関わっていきたいですか。

 

今回は、他者を非難することについてお話します。

 

 

 

 

なぜ人を非難するのか

人が起こした行動、意見、作品。

そして、その人のプライベートや人格。

それらを好き勝手に非難する人がいます。

 

その真意が例えば「もっと良くなってほしい」というものであったとしても、言われた相手はひどく傷つきます。

良くなってほしいのであれば、一度受け止め、良いところや頑張ったところを認めつつ「こうするとさらに良くなる」という言い方をする方が、相手も改善点を受け入れやすくなります。

 

そして正しさというのは、人それぞれ。

「これが正しい!」と人に意見を押し付けることは、暴力にもなります。

 

相手を思って厳しい発言をする場合でさえそうなのですから、相手をただ貶めたいだけであれば尚更。

有名人のゴシップはもちろん、ちょっとした発言にも非難の声が集まってしまうのは珍しいことではありませんよね。

人は目立つ存在に対して嫉妬心を抱きます。嫉妬するからこそ、その人を貶めたくなるんですよね。

ちょっとでも良くない噂を聞けば、それにここぞとばかり便乗します。

 

非難する人たちは、非難する相手の真実を知っているのでしょうか。

知りもしないで、相手を十分に理解もしないで、好き勝手に誹謗中傷を相手に投げかける。

それを見た人はどう感じるでしょうか。

本人はもちろん、その周りの人や応援している人もすごく傷つき、悲しみに飲み込まれてしまいます。

有名人に限らず、どんな人であってもそうです。

 

SNSなどで不特定多数の素性を知らない人との交流が可能になったことで、友達ならきっと言わないであろうことを平気でぶつけてくる人に出会う機会が増えました。

たくさんの共感の声をもらっても、ひとつの非難の声が深い悲しみに引きずり込む。

それほど誹謗中傷というものは大きな力を持っているのです。

それが時に人の命を奪うことだってあります。

誰かを悲しい気持ちにさせるということは、相手の命を奪う暴力になり得るのです。

 

人に非難の声をぶつけるのは、非難する人自身が苦しむ心の課題があるから。

満たされないものがあるからです。

誰かをサンドバックにして、フラストレーションを解消しようとしているわけです。

でも、そんなことをしたって自分の課題から目を背けて逃げているだけなので、すぐまた満たされない自分を感じモヤモヤします。

そんな人のそばにいてはいつ攻撃を受けるか分かりません。なので、人がどんどん離れていきます。

そして孤独を募らせ、悪循環から抜け出せなくなってしまうのです。

 

人を非難して優位性を感じたとしても、深層心理の中では「相手を傷つけた」という事実が残り、それが自分を深い部分で傷つけます。

悪言雑言を吐いてはいけない、というのはそういうことです。

相手を傷つけてしまう、ということも一つですが、言った人自身も深く傷ついてしまうのです。

あなた自身のネガティブな気持ちに向き合う

人を非難する以外に、もっと他に手段はないのでしょうか?

互いに傷つかず、誰かの命を脅かさずに済む方法。

 

まずは、自分の心の中と向き合うこと。

それができなければ何も解決しません。

 

そして、相手とちゃんと誠実に向き合うこと。

思いを押し付け相手を説得するのではなく、折り合いをつける努力も必要です。

 

対面できる相手ではないなら、対面できるようになってから、個人的な人間関係が築けるようになってから伝えれば良いのではないでしょうか。

遠くから石を投げている自分を想像してみてください。

言いたいことがあるなら、相手の目を見て伝えるべきです。

 

確かに、困った相手はいますし、困った事は起こります。

でも、それは自分の中にある課題を映し出したものでしかないのです。

 

まずは、そこに気付くことから始められると良いですよね。

人の考え方や感じ方は千差万別だと知る

多様性の社会と言われるようになってきましたが、人は元々千差万別。

どんなに身近な存在であっても、考え方や感じ方はそれぞれ違いがあるものです。

 

自分と同意見であれば安心しますが、違う意見だと少し不安な気持ちになるかもしれません。

しかし、違う意見を持つ人の話を深く聞いてみることで、あなたの視野が広がり、世界の見え方が変わる。そんな素敵な経験ができるかもしれません。

刺激は成長に繋がります。子どもの頃に感じたワクワクを違う世界を知る人と関わることで感じられることも多いものです。

どんどん違いに触れていく。そんな選択もまた素敵かもしれませんね。

 

しかし一方で、こうした多様性を受け入れようという風潮に抵抗を感じる人もいるでしょう。

例えば、「女性らしさ・男性らしさ から抜け出そう」なんて言われても「女性らしい自分が好き・男性らしい自分でありたい」と思う人もいると思います。

その感覚もまた、とても素敵なもの。

何が自分の素直な感覚なのか、それをその人自身が認め、大切にできることが重要なのであって、「みんなが多様な在り方が良いと言っているからそうしなきゃ」ではないのです。

だからこそ、目の前にいる人はどんな考えや感覚なのかな?と興味を持ち、教えてもらったり想像したりして理解を深めることが大切です。

不特定多数が見聞きするような場面(SNSなど)では、出来る限り多種多様な立場の人のことを想像し、誤解のないように丁寧に言葉を選んで発言していくことが大切です。

 

どこかで誰かが傷ついてしまわないように。

そんな配慮を心掛けていきたいものです。

意見は言い方を考えて伝える

まずは相手の立場、自分と違う意見の人の立場を考えることが大切です。

想像力を十分に働かせる。

人と関わる中で最も必要な力です。

発達特性があり、目に見えない人の内面(思考・感情・感覚など)が想像しにくい人もいるでしょう。しかし、そうであっても目に見える相手の表情やしぐさ、行動をよく観察して人の内面の手がかりをつかむ努力はできるはずです。

相手を知る努力はどんな人にでも出来ること。

思いやりの気持ちが自然とそうさせてくれるはずです。

 

そして、相手を傷つけない形で言葉を伝える工夫をしましょう。

相手とは意見の違いがあって当然。

同じ意見じゃなくていいのです。

「私は、○○と思う」と素直にあなたの思いを伝えましょう。

この時に必要なことは、「私は」と主語をちゃんとつけること。そして、落ち着いた態度で話すこと。

主語をつけずに意見を伝えると、相手にはその人が言った意見を否定されたように聞こえます。

また、感情的な態度で話すと話の内容が相手には伝わらず、あなたの感情(怒り・悲しみなど)しか印象に残らなくなるのです。

せっかく伝えても伝わらないなんて、もったいないですよね。

キャッチボールと同じ。

相手に受け取ってもらえる言葉のボールを投げましょう。

最後に

コミュニケーションは時に難しく感じることもあるかもしれません。

「どうして分かってくれないんだろう」

そんな思いを抱えて過ごしていると、その鬱憤をだれかにぶつけてしまいたくなります。

鬱憤をぶつけてしまえば、一時的にはスッキリしたように感じるかもしれませんが、結局はモヤモヤがさらに増えるだけ。

より苦しさが増してしまうんですよね。

 

そんな悪循環を断つために、まずは自分のモヤモヤに耳を傾けてみる。

小さなあなたが「悲しいよ」「苦しいよ」と泣いているはずです。

そんなあなたをそっと抱きしめてあげてください。

きっと、心がスッと軽くなるはず。

イライラが減って、あなたの顔には穏やかな笑顔が戻ってきているはずですよ。

 

誰かにモヤモヤしたら、一度目を瞑って、自分を感じてみてもらえると嬉しいです。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます

 

 

 

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