
こんにちは!心理カウンセラーの松田ちかこです。
ミヒャエル・エンデの児童文学『モモ』はご存知ですか?
名作なのでタイトルだけなら知っている方は多いかもしれませんね。
しかし、長い物語なのでなかなか読めていない人も少なくないと思います。
2024年に『モモ』の絵本版が出版されました。
絵本なので読みやすく、イラストもあるのでイメージがしやすいですよね。
まだ読めていなかった方も、絵本版で一度読んでみてはいかがでしょう。
『モモ』の物語には是非ふれてみてもらいたい。それぐらいお勧めする物語です。
今回は『モモ』の絵本版をご紹介しますね。
モモ
文 :ミヒャエル・エンデ
絵 :シモーナ・チェッカレッリ
訳 :松永 美穂
発行:2024年10月30日 光文社
児童文学「モモ」の絵本版です。
絵がとても綺麗で、登場人物たちがよりリアルに感じられます。
原作は長いお話なので、絵本は序盤の内容になります。
それでも文字数が多いので、小学生以上のお子さん向けだと思います。
「モモ」を読んだことがない方は、まずこの絵本版から読んでみると良いかもしれません。
原作はこちら
登場人物
・モモ
・ジロラモ(ジジ)
・ベッポ
・街の人たち
あらすじ
街のはずれにある小さな野外劇場に、「モモ」という小さな女の子が住んでいると噂になっていました。
最初はみんなに怪しまれていましたが、知り合ってみるとその考えは全く変わります。
すぐにたくさんの人たちが、モモに会いに来るようになりました。
モモは物凄く頭が良くていいアドバイスができるといった特別な力があるわけではありません。
モモが誰よりも得意だったのは、他の人の話を聴くことでした。
モモに話を聴いてもらうと、人々は話しているうちに自分で何かに気付き前向きになります。
仲違いしていた人たちも仲直りします。
大人も子どもも分け隔てなく、話を聴くモモ。
そんなモモにも親しい友達が二人いました。
空想が大好きでお喋り上手なガイドのジジと呼ばれるジロラモと、じっくりと考えて話す道路そうじのベッポです。
正反対の二人ですが、二人は友だち。
ジロラモ(ジジ)が軽はずみなことをしても責めないのはベッポだけ。
風変わりなベッポをあざ笑ったりしないのはジロラモだけです。
そんな二人と仲良しのモモ。
二人から色々な話を聴きます。
ある時、ベッポは目の前に伸びるとても長い道路を掃除する話をし始めます。
「終わらないと思って、仕事を急ぎ始める。・・・(中略)・・・最後には息が切れてしまって、もう動けなくなる。」
頑張って急いでも、仕事は結局残っている。そんな働き方はしてはいけないんだよ。
「ただ、次の一歩、次の息、次にほうきではくことだけを、考える。それをくりかえすんだ。」
(絵の中には時間泥棒の姿もチラホラ・・・)
ベッポは上手く言葉にできなかった人生についての大きな考えが、モモに話すとまとまるのでした。
こうして友達から色々な話を聴くモモ。
夜はひとり星空の声を聴きます。
話を聞くなんてたいしたことじゃない?
あなたは本当にそう思うでしょうか。
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物語は原作の途中までですが、話を聞いてくれるモモの存在の大きさや時間をどう感じてどう向き合っていくかを改めて考えさせてくれる内容です。
現代社会で蔑ろにされてしまっている、大切なこの二つ。
ミヒャエル・エンデのメッセージがあなたにも届きますように。
最後に
モモの物語は、ここから時間泥棒が登場し、穏やかだった町の人たちや子どもたちの様子が変わっていきます。
ついには、ジジとベッポまで・・・。
豊かさを手に入れようとすればするほど、心の豊かさは減っていく。
話を聴いたり、聴いてもらったり。
今この瞬間だけを考えて大切に過ごす毎日。
そうしたものが、どれほど心を穏やかにし、豊かにしてくれるのか。
それを教えてくれる物語です。
絵本版も続編が出版されるといいなぁと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます
<ご紹介した絵本はこちら>
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