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~自分の心・相手の心を理解して笑顔あふれる毎日を~ 心理カウンセラー松田ちかこのofficialブログ

絵本【きつねのたなばたさま】

きつねのたなばたさま

 

こんにちは!心理カウンセラーの松田ちかこです。

 

もうすぐ七夕がやってきますね🎋

五節句のひとつ「七夕の節句」。

穢れを祓い、豊穣を願う日です。

 

こちらの記事もチェック!『七夕の節句』 - ぐろーいんぐあっぷ!

 

地域によってさまざまな風習がありますが、共通して行うのが七夕の願い事。

笹の葉を飾り付け、短冊に願い事を書きますよね。

最近は街角でも見かけますね。

あなたのお願いは何でしょうか?もう決めていますか?

 

今回ご紹介する絵本では、主人公のこぎつねがある願い事をしますが、そのお願いが何とも切ないお話です。

こぎつねは何を願うのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

きつねのたなばたさま

 文:正岡慧子

 絵:松永禎郎

発行:2003年6月1日 世界文化社

 

イラストのきつねがとっても可愛いですよ。

絵だけでも物語の内容がわかる絵本です。

 


きつねのたなばたさま (ワンダーおはなし絵本)

登場人物

・こぎつね

・おかあさん

・メスのこぎつね

あらすじ

食べ物を探しに行ったきり、帰ってこない おかあさん。

猟師に撃たれてしまったとは知らず、おかあさんを待ち続ける こぎつね。

こぎつねは同じ夢を見ます。

おかあさんが振り返りながら雲の中に消えていく夢。

 

おかあさんの夢を見ると、こぎつねは山を降り、麓の農家を覗きに行きます。

そこには、小さな男の子とおかあさんがいます。

二人がいつも一緒に遊んでいる姿を見て、おかあさんが一緒にいた頃のことを思い出すこぎつね。

 

その日は親子で笹飾りをしている様子が見えました。

笹の枝に綺麗な色紙をぶら下げ、

「お願いはしたの?」

「うん、したよ。お父さんのびょうきが 早くなおりますようにって」

と話す親子。

“お願い”というものを知った こぎつねは、山に帰って山芋の葉を見つけ、山芋の汁で葉に足跡を付けます。

「おかあさんが かえってきますように」

と祈りながら。

 

その夜、山芋の短冊を咥えてもう一度農家に行き、誰もいなくなるのを見計らって短冊を結びます。

 

何日かして、おかあさんの夢を見たこぎつねは、また山を降りて農家を覗きます。

そこにはお父さんと一緒にいる男の子の姿が。

「あの子の願いは かなったんだ…」

こぎつねはトボトボと山に帰ります。

(やっぱり、字を書かなくちゃダメだったんだ)

 

こぎつねはどんどん元気を無くしていき、痩せ細っていきます。

ぼんやり外を眺めていると、草陰からきつねの姿が。

「あっ、おかあさん!」

こぎつねは立ちあがろうとしましたが、力が入りません。

霞む視界の中で近づいてくる きつねは、おかあさんではありませんでした。

可愛いメスの こぎつねです。

 

メスのこぎつねに助けられた こぎつねは、その後…

 

 

このようなお話です。

七夕のお願いは、形を変えて叶うこともある。

そんな希望を持てる絵本です。

 

少し切なく、でも心温まる物語。

七夕に向けて親子で、園や学校で、子どもたちと一緒に読んでみてくださいね。

さいごに

この絵本の作者である正岡慧子さんは、親離れ、子離れのタイミングと子どもの自立についてあとがきで語っています。

このお話のこぎつねは、否応なしに自立を迫られます。

困難を乗り越える方法を自分で掴み取り、他者を頼ること。

親のことは大好きでも、いつかは自立しなければなりません。

それは親だって同じ。

どんなに大切な子どもであっても、いつまでもそばに置いておくわけにはいきませんよね。子どもは自分で世界を切り開いていけるようになって、次の世代を繋いでいけるようにしなければならないのです。

 

親子の絆と親離れ・子離れ。

そんなテーマについても考えさせてくれる七夕の絵本。

読み聞かせなら、3歳くらいから楽しんでもらえると思いますよ。

 

季節の絵本として楽しんでみてくださいね🎋

 

 

<ご紹介した絵本はこちら>

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます

 

 

 

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