こんにちは!心理カウンセラーの松田ちかこです。
夏の陽気も落ち着き、お子さんの学校では色々とイベントが続いたり、職場では下半期がはじまり忙しさが増してくる時期。少し心身の疲れも感じることがあるのではないでしょうか。
日々どんなに頑張っていても、心無いことを言う人はいるもので、その度に傷つき自信を無くしてしまうものです。
こんな自分でいいのだろうか。
失敗したら怒られる。だから挑戦するのが怖い。
迷惑をかけないようにしなきゃ。我慢しなきゃ。
そうして、自分の思いを押し込めて否定して、苦しみを一人抱えながらもみんなの前では笑顔を作る。
こんな風に過ごしている方も少なくないはず。
でも、本当は自分を否定する必要なんて何もないのです。
自分ではそれがなかなか受け入れられないものですが…。
そんなときは、絵本の力を借りて自己否定から抜け出してみるのはどうでしょうか。
少ない言葉の中にとても温かな思いが込められている絵本には、大きな癒しの力が秘められていると思います。
というわけで、今回は心を優しく癒してくれる絵本をご紹介します。
きみのことがだいすき
作 :いぬい さえこ
発行:2022年2月5日 パイ インターナショナル
優しい絵と優しい言葉に包まれる、とても温かな絵本です。
繊細に傷ついてしまうお子さんはもちろん、社会の荒波の中で傷つき苦しんできた大人の方に癒しを与えてくれます。
このままの自分で良いんだなぁとホッとできる一冊です。
登場人物
・森の小さな動物たち
あらすじ
とある森に住む、小さくてふわふわの動物たち。
悲しんでいる子、立ち止まっている子もいますが、だれかがそっと優しい言葉をかけています。
その様子をちょっと覗いてみると・・・
「かなしい きもちはね、ふたを しなくて いいんだよ」
「理由も ないのに おこったりしないの、知ってるよ」
「じょうずに できたときも、しょうずに できなかったときも
あなたが とっても がんばっていたことは、なにも かわらないよ。
おつかれさま。よく、がんばったね」
こんな話をしている様子が見えます。
不安なことがあっても、辛いことがあっても、うまくいかないことがあっても、
そのままの姿をただ受け止めてくれる。
そんな優しさに包まれているから、小さな動物たちは安心して目の前のことに向き合っていくことができているようです。
ホッとできるから、力が湧いて前に進める。
そのことを優しく教えてくれるお話です。
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きっと、ほとんどの現代人が求めている物語なのではないでしょうか。
だれも責めない、苦しみを理解してくれる世界。
ぶつかり合って学ぶこともありますが、そうするにはまず愛と信頼を学ばなければなりません。
人と関わり、自分と向き合う。そんな力を授けてくれる愛が現代の私たちには必要なのではないでしょうか。
この絵本はそんな愛を教えてくれる温かい言葉で溢れています。
老若男女問わず、読んでみてもらいたい絵本です。
最後に
表紙のイラストからもわかるように、この絵本はぎゅっとハグをされているような気持ちになれる絵本です。
言葉のひとつひとつが、とても丁寧に大切に伝えられていて、その繊細な心遣いが読み手の心の奥にグッと届きますよ。
自分に向き合い、自分の弱さを認めたり、自分の頑張りを認めたり、ありのままの自分を感じていくためには、誰かがそっと受け入れてくれるという経験が必要になります。
そんな愛のある関わりをしてくれる人はほんの一握りかもしれませんが、もし出会うことができたなら、その人との関わりを大切に大切に育んでください。
そうしていくうちに、あなた自身もその人のようになれますよ。
心をそっと抱きしめてもらえる、そんな関わりが広がっていきますように・・・。
最後までお読みいただきありがとうございます
<ご紹介した絵本はこちら>
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