
こんにちは!心理カウンセラーの松田ちかこです。
もっと時間が欲しい…。そう思うことは誰にでもありますよね。
時間がもっとあれば、あれもできるし、これもできるのに。なんて。
現に時間を作るために様々な道具や機械が作られてきましたが、私たちの生活はなぜかさらに忙しくなるばかり。
昔に比べれば、たくさんのことをこなせるようになっていますし、色々なところへ短時間で移動することもできているのに、です。
不思議なものですよね。
私たちは時間とどのように向き合っていけばいいのでしょうか。
今回は、そんな時間についてのお話をご紹介しますね。
何に時間を使うべきか、考えさせてくれますよ。
じかん屋テンペリア
文 :ルカ・コニョラート
絵 :マルコ・パスケッタ
訳 :後藤 彩
発行:2025年6月26日 Kotobaya Books
発売:緑のゆび
イタリアの絵本です。
タイトルにある「テンペリア」とは「じかん屋」のこと。
原作のタイトルは「時間を売っていた男」という意味でしたが、物語の世界観を考え、訳者が思い切ってこのタイトルにされたそうです。
物語は時間を売ったりあげたりできる不思議な世界。
お客さんたちは思い思いに時間を買っていきますが、果たして時間を得られたことで願望は満たされるのでしょうか?
あとがきには、宇宙物理学者である池内了さんが寄稿された「利己の時間と利他の時間」が収録されています。
時間の使い方をじっくりと考えたい方にお勧めの絵本です。
登場人物
・ヴェットーレ(じかん屋の店主)
・お客さんたち
あらすじ
じかん屋の店主ヴェットーレは、毎日時間を売っています。
時間を量って青い紙で包み黄色いリボンで結びます。
朝もう5分だけ寝ていたい人、薬の開発にあと1日欲しい博士、もっと遊びたい子どもたち。
色々なお客さんがやってきます。
ヴェットーレの古い家はボロボロで修理の時間が必要です。しかし時間ができても、鳥や木のために外を眺めて過ごしています。
そんな時、時間を運ぶ気球が大嵐で到着が遅れるとメッセージが届きます。
お店に残っている時間があるからと思っていましたが、残っていた時間もついに売り切れてしまいます。
そして、嵐はついにヴェットーレの町にもやってきて・・・
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このような物語です。
時間を受け渡し出来るなんて不思議な世界ですね!
しかし、だからこそ時間の使い方や大切さを考えられるのかもしれません。
願いを叶えるための時間。
それが我欲のためであると、もっともっとと際限なく求めてしまうのかもしれません。
この物語から、本当の願いに使う時間を見出してもらえるといいなと思います。
最後に
お金さえ払えば、時間を自由に増やせる世界。
もしも、そんな世界で暮らせたら、どんな時間のために時間を買いますか?
きっとそこには、今一番関心が向いていることや大切なことなど、人生を考えていく上で大きなカギになることが隠れていることでしょう。
限りある時間の過ごし方をどう選んでいくのかは、人生をどう生きるのかにも繋がります。
この物語を読むと、ミヒャエル・エンデの「モモ」を読みたくなる人も多いかもしれません。
大切な時間。
あなたは何に使いますか?
最後までお読みいただきありがとうございます
<ご紹介した絵本はこちら>
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