ぐろーいんぐあっぷ!

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~自分の心・相手の心を理解して笑顔あふれる毎日を~ 心理カウンセラー松田ちかこのofficialブログ

菊根分け、あとは自分の土で咲け

 

こんにちは!心理カウンセラーの松田ちかこです。

 

近頃、ツバメの姿をよく見かけるようになってきましたね。

軒下に作られる巣の中には、可愛いヒナの姿が。

親鳥は懸命に子育てに励んでいます。

水辺では、カルガモがたくさんのヒナを連れている姿を見かけますね。

愛おしそうに子どもたちを見守る母ガモの姿にウルっときてしまうのは私だけでしょうか。

 

 

 

 

さて、私たち人間にも今まさに「子育て」に励んでいる人が多くいます。

何年もの時間とエネルギーを費やしますが、その分離れることも難しい。

ほかの動物たちを見ていると、自分で移動し餌を得られるようになったらあっさりと巣立っていきます。

もちろん群れの中で交流もあったりもするんでしょうが、親を頼らず自分の力で生きていこうとします。

 

私たちもこうした姿を見習っていかなければなりませんね。

 

 

そこで、今回はこんな言葉を紹介したいと思います。

 

菊根分け あとは自分の土で咲け

 

宮本武蔵』や『新・平家物語』、『私本太平記』などの作品で有名な、小説家の吉川英治が、知り合いの娘さんの結婚の際に贈ったはなむけの言葉だそうです。

 

菊の花を育てるのにはとても手間がかかる。

世話を忘れてしまうと、すぐに病気になったり、花が小さくなったりする。

それでようやく咲いた花。

人間もまた一人の大人として成長するまでには、たくさんの時間とたくさんの人の支えが必要になります。

親は懸命に子どもを育てた分、計り知れないほどの思いもある。

巣立たせるというのは、相当の葛藤があるのではないかと思います。

 

それに、まだ子育て中であったとしても随所に手放していく機会があります。

・ごはんが自分で食べられるようになった

・自分で着替えられるようになった

・一人で学校に通えるようになった

など

自分でできることが増えてくる。

そんな時もまた、親は寂しさを感じながらその手を放していくのです。

 

菊の花は盛りが過ぎると、次の年にもまた花を咲かせられるように「根分け」をするそうです。

大きく育った株を小さなまとまりごとに分けて、鉢を替える。せっかくきれいに咲いたのに分けてしまうなんてもったいない、と多くの人は思うかもしれませんが、次の世代が花を咲かせるために必要なこと。

 

人間も「根分け」をして、次の花を咲かせていかなければなりません。

親は子を手放していく強さを持ち、子どもは自らの力で生きていく強さを持つ。

これが双方の自立。

自立することで、親も子も大きく成長するのです。

 

自分は親から自立できているかな

子どものことを自立させてあげられているかな

 

そう考える機会も時には必要なのかもしれません。

 

 

親子関係で悩まれている方は、きっとこの言葉が支えになると思いますよ。

 

自分の土で根を生やし、大きな花を咲かせましょう!

 

 

野鳥たちの自立を見習いながら。

つばめの巣立ち



 

<参考>

どうか娘を頼みます―吉川英治結婚祝詞集

吉川英治全集〈補巻 第3〉 (1970年)

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます

 

 

 

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