ぐろーいんぐあっぷ!

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~自分の心・相手の心を理解して笑顔あふれる毎日を~ 心理カウンセラー松田ちかこのofficialブログ

あなたは一人じゃないんだよ

 

こんにちは!心理カウンセラーの松田ちかこです。

 

人間関係がいつもうまくいかないなぁ。

友達もそんなに多くないし、職場の人は仕事上の付き合い。飲みに行くことはあってもそんなに深い関係にはなれない。恋人?いることもあるけど、そんなに長く続かないんだよな。

 

結婚して家族がいるけれど、子どもは大きくなって独立してしまったし、パートナーには何だかモヤモヤするからあんまり会話もしない。同年代の人たちは、自由に好きなことをしてキラキラしているように見える。自分もそうしてみたいけれど、自分の好きなことって何だっけ・・・?

 

これといって何か大きな問題が起きているわけじゃないんだけど、これから先もこのままなのかな。ずっと一人なのかな。

 

実は心の中で、こんな風に感じていたりしませんか?

 

この孤独感はいったいどう乗り越えればいいのでしょうか。

親密な人間関係はどう築いていけばいいのでしょうか。

 

この記事がそんなお悩みを抱える方の助けとなりますように。

 

 

 

 

 

嫌われたくない病

「人に迷惑をかけてはいけない」

小さい頃、親や先生に こう言われてきませんでしたか?

 

少しでも間違ったことをしてしまうと、厳しく叱られる。

だから、大人の顔色を窺って嫌われないように嫌われないようにと頑張ってきた。良い子であろう、と。

 

それが大きくなってからも続き、学校でも職場でもどこでも、あなたは嫌われないようにふるまってきたわけです。

相手と少し距離をとり、当たり障りのない言葉を選び、一生懸命笑顔をみせる。

自分の本音を隠しながら。

 

幼少期の親との関係が、やはり大人になってからの人間関係にも影響する。

そのひとつの形が「嫌われたくない病」ともいえるのかもしれません。

自分の存在は重荷

人に嫌われないようにと、常に相手に気を遣う。

どこか「自分の存在が相手の重荷になる」と思い込んでしまっているこの状態。

自分を重荷や負担になる存在と思ってしまっていては、他者に対して気が引けてしまうのも当然ですよね。

 

大人から"出来ないこと"や"ダメなところ"だけ注目され、注意や叱責を受けてきた人。言い換えるなら、"自分の良いところ"や"自分の存在そのもの"を認められることが少なかった人は、自分の良さを認める力が極端に弱い。

 

自分の良さを感じるどころか、自分は相手にとって重荷になる存在だと思っていては、安心して他者と関わることができません。

重荷にならないように、相手に何かをしてあげなければならない。相手の得になることをすること、自分が損をすること、それでようやく安心して人と関われる。そんな状態なのです。

 

しかし、相手に尽くしていることで安心できるはずなのに、やっぱり苦しい。

心の奥底で「こんな関係は嫌だ!」と叫んでいる声が聞こえる。

でも同時に”相手に尽くせない自分”を責めるもう一人の自分がさらに自分を苦しめる。

 

そんなジレンマに悩まされながらも、相手にNOと言えず、尽くして安心し、”お人好し”と都合よく扱われてしまうのです。

自信のなさが人間関係に影響する

自尊心が低く自信がない人は、「自信もって良いんだよ」「大丈夫、大丈夫」と肯定してくれる人よりも、「お前はダメなやつだから、何とかしてあげるよ」と言う人に近づいてしまうことが多い。

自分自身が「私はダメなやつ」と思っているから、それに同意してくれると安心するわけですね。

 

だから、高圧的な人や支配的な人と一緒にいることで、さらに自信をなくしていきます。

負のスパイラルに陥ってしまうのです。

 

ありのままの自分を受け止め、認めてくれるような、優れた人格の人と自分は関われるような存在ではない。と、本当に自分にとって必要な人から遠ざかってしまうのです。

人間関係がうまくいかないのは、そもそも選ぶ人を間違えているということかもしれないのです。

人間関係を良くするために

人間関係がうまくいかないのは、自分の中にある嫌われたくないという恐怖心や自信のなさ、自己肯定感や自尊心の低さ、近づく人を間違えていること、にあるわけですが、それを改善していく方法がわからないですよね。

 

そのためにまずお伝えしておくことがあります。それは、自分に自信がないと人に愛されることを求めてしまう、ということ。

え?人に尽くして、愛してばかりなのでは?と思うかもしれません。

しかしその時、実はあなたの頭の中は”自分が愛されたい”という欲求ばかりになってしまっているのです。愛されたいがために、相手に尽くすというわけです。

条件付きの愛というやつですね。

 

愛されたいと切望している間は、相手からの愛を感じることができません。

愛とは、わかりやすい行動な物理的なもので示してもらうものではなく、”ただそこに在る”もの。

それに気付くためには、何かを無条件にただ愛おしいと思う感覚を自分の中で感じられるようにならなければなりません。(自分自身、恋人・パートナー、親、子、友人などその対象はどんどん広がっていくものです)

そして、相手の気持ちを感じ取り、相手を思いやれるようになっていく過程で、自分の気持ちを感じ取り、自分自身を思いやっていくことができるようになります。

 

本当にあなたは「ダメな人間」なのでしょうか。頑張ってきたこと、成し遂げてきたこと、良いところ、たくさんあるはずです。

そもそも、存在していることそのものに価値がある。

その価値に心から気付いていくことが、人間関係を改善していくのです。

自己主張をする

自分や相手が尊い存在だと気付き、思いやりの心を何の見返りもなしに感じられるようになってきたら、今度は実践です。

「大丈夫?」「(ケガなどをしたことに対して)痛くない?」「それは悲しかったね」「それは嬉しいね」など、相手の気持ちを考えた言葉がけは、気遣いをたくさんしてきたあなたなら、きっとできるでしょう。

 

それよりも困っているのは、自分の本音の伝え方なのではありませんか?

相手を傷つけてしまわないか、怒らせてしまわないかと怖くなってしまいますよね。

しかし、深い関係を築いていくためには「私はこう思う、こう考えている。」「自分はこう感じて、こうしてほしいと思った。」そう素直に言うことが大切です。

 

まずは受け止めてくれる相手を選んで始めていくといいでしょう。

よく話を聴いてくれる人、自分の意見をハッキリ言うし相手の意見も肯定してくれる人。そんな人ならきっと受け止めてくれます。身近にきっといるはずです。

 

逆に難しいのは支配的な人。

ああしろ、こうしろと言ってくる割に、人の意見には耳を貸そうとしない人は、あなたと対等な関係ではなく主従関係を結びたいと思っています。

意見を言うと逆上されることがあるので、対応は難しいです。

(支配的な人もまた孤独を抱えているので、そこを受け止めてあげられれば関係がうまくいくのですが、これは少し高度な対応。無理をせずできる範囲のことを頑張りましょう)

 

「自己主張をしてはいけない」

そう言われて育ってきたかもしれません。

 

だけど、他者と深く関わっていくためには自己主張は必須です。

「自己主張はしても良い」のです。

伝え方を工夫する

いくら自己主張しても良いとはいっても、先ほど例に挙げた「支配的な人」のような主張の仕方ではうまくいきませんよね。

 

相手が受け止めやすいパスを渡す。そんなイメージで伝えると良いでしょう。

 

特に、ちょっと意識するだけで受け取り手の印象が大きく変わるのが「I(アイ)メッセージ」。

「I(私は)」を付けて意見を述べるだけです。

普段「私は」を省いて話すことって多いですよね。ただ単に意見の部分だけを伝えると、相手の意見を否定しているように聞こえてしまうものなんです。そんなつもりはなかったとしても。

 

ですので「Iメッセージ」で伝えることを意識すると、相手が意見を聞き入れてくれることが増えてくるはずです。

 

ぜひ、普段の会話の中に取り入れてみてくださいね!

最後に

言われてみれば、結構単純なことなんだなと思うけれど、これを実践するのは難しいよ・・・。そう思っている方もいらっしゃるでしょう。

しかし、逃げている間はあなたの孤独感はいつまでたっても晴れないのです。誰かと一緒にいても孤独だと感じ続けてしまうのです。

 

だけど、よく考えてください。誰にも愛されていなかったら、今あなたは生きていません。

人間は誰かの支えがあることでしか、生きられない生き物です。

どんなに「ひとりぼっちだ」と思っていても、必ず「誰か」と関わっています。

大人になることができたということは、誰かがあなたを気にかけ、守ってきてくれていたということです。

そして、大人になってからも生きてこられたのは、色んな人があなたを気にかけ、支えてくれているということです。

 

もしかしたら、子どものころ厳しく叱った親や先生に対して「あなたたちが押さえつけるような教育をしたから、自分は今苦しみを抱えてるんだ」と憤りを感じているかもしれません。

そして今でも、聖母のように全てを認め・受け入れてくれる親の姿を求めているのかもしれません。

しかし、親も人間。子育てをしながら親も心を成長させます。うまくできないことの方が多いのです。ましてや常に聖母のようにふるまえる人なんているでしょうか。

 

親だろうが子どもだろうが、年上だろうが年下だろうが、上司だろうが部下だろうが

、そんな肩書や立場は関係ないのです。その人がどうか、ということです。

皆いろんな器質をもって生まれ、いろんな環境で育ち、いろんな経験を積み重ねて、”今”があります。そんなに都合よく、自分が求めるものを全て兼ね備えている人なんているでしょうか。自分だってそうですよね。

 

だからこそ、お互いの積み重ねてきた今をありのまま認め合い、愛し、支え合うことが大切なのです。

 

深くかかわることを恐れず、肩の力を抜いて、あなたが大切に思う人と本音で向き合ってみませんか。

あなたは一人じゃない。大丈夫です。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます

 

 

 

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